日本人がやり玉 松ヤニ不正で再燃する中南米選手の待遇不満
ヤンキースのピネダ(25)が23日、松ヤニを使った不正投球をした一件で、日本人選手に火の粉が降りかかっている。
ドミニカ共和国出身のピネダは英語が流暢(りゅうちょう)ではない。先日の謝罪会見では英語で「チームに迷惑をかけた。もう二度と不正投球はしない」と言いながら、一部質問には沈黙。通訳が付かなかったため、言葉が理解できなかったからだ。
今季開幕ロースター入りした750人中、ドミニカを含めた中南米出身者は196人。全体の3割近くを占める。27日付「ニューヨーク・スターレジャー」(電子版)でスペイン語の通訳の必要性を訴えているのは、ヤンキースのベルトラン(37)。プエルトリコ出身のベテラン外野手は、ピネダの会見での様子を例に挙げ、「我々には通訳を与えられていない。質問を完璧に理解して、自分が言いたいことをしっかりと伝える必要がある。MLBと選手会には考えてもらいたい」と話している。
■過去にも日本人との待遇差に不満
ラテン系選手の不満の矛先は、日本人選手に向けられているともっぱらだ。ヤンキースの日本人選手であるイチロー、黒田、田中にはそれぞれ専属通訳がいるが、同紙によれば中南米系は1人だけ。しかも、ベネズエラ出身のブルペン捕手、ラモン・ラミレスが必要な時だけ通訳を務めるという。