白鵬ついに黒星 相撲ファンが渇望していたのは「負ける横綱」
観客も「待っていました」とばかりに座布団を放り投げた。
大相撲名古屋場所11日目、全勝の横綱白鵬(29)が関脇豪栄道に初黒星を喫した。立ち合いで張り差しを狙ったものの、姑息な手は通用せず。終始ペースを握られ、不用意に投げを打ったところを浴びせ倒しでバッタリ。花道を引き揚げる白鵬の背中には、敗戦を物語る土がベッタリとついていた。
両者の取組前から館内は「豪栄道コール」一色。取組前の時点で全勝力士は白鵬ただ一人。今場所は通算優勝回数30回がかかっているとはいえ、「また白鵬か」ではファンもウンザリだ。
ある角界OBは「ファンにはモンゴル派閥が透けて見えている」と、こう言う。
「白鵬は同郷のモンゴル人力士には露骨といってもいいほど、手を抜くことがある。横綱に昇進した日馬富士と鶴竜が、綱とりがかかった2場所で白鵬を破った取組がいい例です。逆に、そういったケースでもないと白鵬には勝てない。ファンから見ても、このモンゴル人3横綱はボス1人に子分2人という図式にしか見えませんからね」