天王山 知ってそうで知らない「東京六大学」の由来
学校創立や野球部創部の歴史に関係ないと分かれば、いよいよ残るは“東京六大学野球”説。
■原点は1903年の早慶戦
東京六大学野球連盟事務局の上野義孝氏が、その歴史を語る。
「東京六大学野球の原点は、1903年に行われた早慶戦です。当時は2チームによる対抗戦でした。その後、14年に明治、17年に法政、21年に立教、そして25年に東大が加入して現在の6チームになり、リーグ戦が開始されることとなりました。25年9月20日に行われた明治対立教が、東京六大学野球連盟が創設されて初めての試合でした」
第1回の早慶戦が行われた1903年といえば、プロ野球が始まる約30年も前。大学野球というスポーツが庶民の娯楽としても爆発的な人気を呼んだであろうことは、想像に難くない。
ところで、東京六大学野球になって約90年。その間に、例えば“東京八大学”になる可能性は全くなかったのだろうか。上野氏に聞いた。
「私が伝え聞いたところでは、25年に東大が加盟した時点で、それ以上は増やさないという決まりができたそうです。というのも、東京六大学はアメリカの大学野球リーグを範としたそうで、そのリーグが6チームだったためです」
すでにブランド化している“東京六大学”は野球だけにとどまらず、東京六大学応援団連盟や東京六大学オーケストラ連盟をはじめ、東京六大学麻雀リーグまであるから恐れ入るばかり。