どこよりも熱心なはずが 巨人が抱えるFA中島争奪戦のネック
アスレチックスからFAとなった中島裕之(32)が引く手あまただ。
中島と近しい関係者は「マイナーではバスで13時間の移動なんてザラ。こんな生活に疲れ、日本球界復帰を決めた」と言う。海を渡って2年。9月には左手首を骨折するなど故障も多く、長いマイナー生活で帰国を決断したようだ。
すでに獲得に動くと公言し、条件面などの対策を練っている阪神や、交渉解禁日の昨5日に電話交渉の速攻に出るとしていた古巣の西武は3年8億円を用意しているとされる。他にもオリックス、ロッテ、DeNAが興味を示しているが、どこよりも早く、熱心に調査をしていたのは巨人である。
今季のチーム打率はリーグ5位、総得点は同4位。中軸を張れ、貧打解消の救世主になり得る打者という評価だ。さる球界関係者が言う。
「中島は原監督と付き合いが深い。オフには親しい関係者を通じて食事を共にするほど。原監督の存在は中島にとって大きかったはずですが……」
しかし、ネックもあった。来季も遊撃は坂本、三塁は村田が基本線。巨人ならポジションは二塁になりそうだが、ここにはFA1年目を終えた片岡治大(31)がいる。西武時代の元同僚だ。