ソフトバンク松坂を専門家がシビアに予想 「せいぜい6勝」
「大きなポイントはフォーシーム(速球)の平均球速が08年の91.8マイル(約148キロ)から今年は90.3マイル(約145キロ)と3キロも落ち、松坂の最大の武器だったスライダーの使用が大きく減った。フォーシームとスライダーとの球速差が縮まり、効果的なボールにならなくなったのが大きな理由だと思う。今年は、平均球速がほぼ同じのフォーシームとツーシーム、カットボールの3球種で全体の7割を占めている。以前のように力で押すのではなく、打者の手元でボールを動かし、打たせて取る投球にモデルチェンジした。昨年はカーブを多投したのが効果的だったが、今年はそのカーブもストライク率が約45%と制球に苦しんだ。縦に変化するボールがないため、リリーフの1イニングだけならまだしも、先発となると打者の目も慣れてくる。決め球に苦しんで痛打を浴びるケースも増えるとみている」
また友成氏は前出の高橋氏と同様、制球力の低さをこう指摘する。
「9イニングの四球率を表す『BB/9』が5.40。これはメジャー平均の倍、今季15勝を挙げた岩隈(マリナーズ)の約5倍という酷さ。四球連発で苦戦する姿が目に浮かびます」
15勝どころか2ケタ勝てば上出来――。これならソフトバンクの大型投資は失敗といえる。厳しい意見が多い中、松坂はこれをはねのける活躍ができるだろうか。