伸び悩む阪神・藤浪 「指導者に恵まれない不幸」をOB指摘
■“腫れ物”扱いの可能性も
大阪桐蔭高時代は春夏連覇をして注目された右腕はプロ入り後、2年連続で2ケタ勝利を挙げた。とはいえ、まだ高卒3年目。指導者の手を借りたい時もあるに違いない。今は特に結果が出ずに苦しんでいる。首脳陣は何をやっているのか。
以前から阪神の若手が育たないのはコーチに問題があるとされてきた。そもそもコーチがしっかりしていれば、育成&打撃コーディネーターとして掛布雅之氏を招聘したり、江夏豊氏や大野豊氏を臨時コーチとして大々的に迎える必要はなかろう。阪神OBが言う。
「投手コーチは身体構造とフォームのメカニックを理解していないと指導はできない。例えばインステップを修正するなら踏み出す足の角度を変えればいいという問題ではない。ヒジが下がれば、『上げなさい』というのではなく、どうしてヒジが下がるのかを教えないといけない。果たして今、藤浪を納得させるだけの指導や説明ができるコーチがいるのか」
こんな声もある。
「なまじ『球団の宝』である藤浪を指導して壊そうものなら責任問題に発展しかねない。腫れ物に触るような扱いになっているのではないか。阪神は監督が代わっても同じコーチが居座り続ける球団。コーチの事なかれ主義は、かねて問題視されてきたからね」(在京球団関係者)
自らの力で苦境を打開するしかない藤浪は、不幸というしかない。