<第3回>優良企業を退社 退路を断って陸上の世界に舞い戻った
関東学連選抜チームの監督として、同チーム過去最高の4位に食い込んだのである。
力を持った選手を揃えながら、これまで下位に沈んでいた関東学連選抜を率いることになり、原監督は「別々の大学に所属している選手たちに一体感を持たせることが大きなポイントとなる」と考えた。
ミーティングの場では、個々の選手たちに「我々は何を目標にするべきか?」「一体感を生み出すためにオリジナルのチーム名を決めよう」といった内容のプレゼンをやらせた。元ビジネスマンとしての発想を盛り込み、寄せ集め集団を一枚岩にし、さらに戦う集団へと変貌させた。
結果は総合4位。素晴らしい好成績だった。
この成功体験が血となり、肉となった。原監督は翌年度、ついに青学大を箱根路に導いていったのである。(つづく)