意欲満々も“腹心”コーチなし DeNAラミレス監督に孤立懸念
「思い切って采配を振れるのかな?」
DeNAのラミレス新監督について、こう言うのは横浜OBだ。
ラミレス監督は6日にスタートする秋季キャンプから本格的に始動する。チームのキャンプスローガンは「凡事徹底」(当たり前のことを徹底的に行うこと)とし、FA権を行使せず残留を決めた石川、梶谷ら上位打線での盗塁数増加を掲げるなど、キャンプでは意識改革を求めて選手を鍛えるつもりだ。
秋季練習を視察した際には新コーチ陣と面談。チーム再建に向けて気合十分のラミレス監督だが、冒頭のOBは、「いくらラミちゃんがいろいろとやりたいと思っても、果たしてコーチ陣がしっかりと機能するのか……」と、こう続けた。
「“ラミレス内閣”の組閣はすべて球団主導で行われた。高田GMがいるわけだから、それはそれで当然のことではあるけれど、ラミレス監督がただひとり、投手コーチとして入閣を希望したといわれるヤクルト前二軍監督の伊東昭光の招聘すらかなわなかった。ラミちゃんが現役時代に一緒にプレーしたり、同じユニホームを着たりしたメンバーが、投手兼任コーチの三浦しかいないのは心配。例えば、巨人の高橋、阪神の金本両新監督はそういうコーチが多く、野球観を共有しやすいだろうが、ただでさえラミちゃんは外国人で言葉の壁はどうしてもある上、NPBでコーチ経験もない中での船出。支えるコーチ陣は大切になってくるわけだから」
ラミレス監督は5日、キャンプ地の奄美大島に入り、歓迎式典で「優勝を目指すための第一歩をこの地で踏む」と力強く語った。10年連続Bクラスのチームを立て直すのはただでさえ大変だ。キャンプでどこまでコーチとのコミュニケーションを深められるかが大きなポイントになる。