「商業五輪は限界にきている」相次ぐ招致撤退に識者断言
――20年東京五輪には2兆円を超える資金が必要だともいわれています。醜聞まみれの世界のスポーツ界はどうなるのでしょう。
「もともと近代五輪の理念はスポーツを通じて、人間の精神的・身体的な限界を追求し、競技を通じて世界平和を推進していくという、クーベルタン男爵のアマチュアリズムを実践するものであった。スポーツを金儲けの道具とする『スポーツ資本主義』を存続させていくならば、あらゆる不正は続く。スポーツを人間の文化活動の一要素と考えるスポーツファンの期待を裏切るだけでなく、必ずやスポーツ界全体を衰退させることになるでしょう」