「力になれれば」3連勝の琴奨菊に“弟”琴勇輝が感涙アシスト
できた“弟”だ。
自己最高位の東前頭筆頭で今場所に臨んでいる琴勇輝(24)が、初金星を挙げた。横綱日馬富士を一気に押し出し。土俵上で目を真っ赤にし、NHKインタビューで「アタマが真っ白でよく覚えていない。たくさんの人が支えてくれたおかげです」と男泣きした琴勇輝は、今場所で綱とりを目指している琴奨菊(32)の弟弟子である。
上位陣との対戦が多い前頭筆頭として奮闘すれば、そのままそれが兄弟子へのアシストにつながる。初日は大関稀勢の里、2日目には横綱白鵬に敗れたものの、2連勝スタートだった日馬富士に土をつけ、さっそく役目を果たした琴勇輝。NHKの中継で解説していた師匠の佐渡ケ嶽親方も「おめでとう、よくやったなと言ってあげたい」とうれしそうだった。
兄弟子の琴奨菊は栃ノ心を寄り切って3連勝。「しっかり体が動いている。ただ、(栃ノ心に)上手を取られたのは反省しないと。しっかり殺していたから効いてないけど、もっと厳しくいかないと」と反省したが、「少しでも(兄弟子の)力になれれば」と話した琴勇輝の金星に、琴奨菊も感涙にむせびたかったのではないか。