東京五輪“金30個”目標で浮上する「メダル年金」導入案
JOCはリオ五輪前に、300万円だった金メダルの報奨金を500万円に増額(銀200万円、銅100万円は据え置き)したが、その程度では選手は踊らない。
■韓国、インドネシアも今年から導入
「だからです」と、韓国事情に詳しいジャーナリストの太刀川正樹氏がこう言う。
「韓国は、国民体育公団という政府傘下の組織が『競争力向上研究年金』という年金制度を実施している。年金制度は五輪の金メダルが月額100万ウォン(約10万円)、銀75万ウォン(約7万5000円)、銅52万5000ウォン(約5万2500円)を生涯受け取ることができる。さらに、それぞれがポイント制になっており、同大会で金を2個獲得すると年金点数(金90点、銀70点、銅40点)が20%増、2大会で金を取ると50%増になる。100点を超えても10点追加ごとに150万ウォン(約15万円)が一時支給されるため、実質は“青天井”。年金も月100万ウォンが上限だが、こちらもメダルを獲得するごとに奨励金が支給される。さらに、担当コーチも報奨金がもらえるところが他国とは違う点です。東京五輪の金メダルの数にこだわる日本が、代表選手に年金制度の導入を考えているとしても不思議ではない」