日本実業団陸上競技連合 西川晃一郎会長インタビュー<中>
――前回のラグビーW杯のジョーンズヘッドコーチが長期合宿をするため、選手が所属する企業に頭を下げて回ったそうです。それと同じことをするわけですね。
「選手は各会社の社員や契約社員ですから、紙一枚の要請書を送るのではなく、我々が派遣要請書というのか、それを持って各会社に出向いてお願いしようと。陸連の横川(浩)会長は、私と(東京)大学の同期ですから、『場合によっては一緒に回りましょう』と言いました」
――ならば、陸連が東京五輪のために20年元日の実業団駅伝の中止、もしくは開催日を大幅に変更して欲しいと言えば対応するわけですね。
「日程に関しては我々だけでは決められません。地元(群馬県前橋市など)やご協力いただいているスポンサーなどに対し、かなり前に説明して了解を得なければなりません。ただし陸連から、どうしてもこれで協力してくれと言われたら、関係する方々とご相談するということは選択肢のひとつとしてあります」
――本気の構えですね。
「実業団連合としては、2020年東京五輪のメーンスタジアムに1本でいいからマラソンで日の丸を揚げたい。リオ五輪では米国の男子選手(ゲーレン・ラップ)が銅メダルを取った。(強化関係者は)米国チームをよく勉強されていると聞いています。私は決して不可能なことを言っているつもりはありません」