母国開催のデ杯欠場…錦織圭今季に懸ける“27歳の焦り”
例えば、「ビッグ4」のマスターズ初優勝は、フェデラー21歳(02年ドイツ国際)、ナダル18歳(05年モンテカルロ)、ジョコビッチ19歳(07年マイアミ)、マリー21歳(08年シンシナティ)と、いずれも20歳前後だ。
グランドスラム(GS)制覇も、フェデラー21歳(03年全英・通算17勝)、ナダル19歳(05年全仏・同14勝)、ジョコビッチ20歳(08年全豪・同12勝)。少し遅いマリーでも25歳(12年全米・同3勝)だった。
驚くのは、ナダルは05年にモンテカルロ・マスターズに勝つと、そこから怒涛の8連覇を成し遂げ、フェデラーはGS初優勝の翌年には、全豪、全英、全米の3冠を取り、ジョコも11年(22~23歳)には全豪、全英、全米のタイトルを獲得している。
「ビッグ4」は20歳前後に早々と頭角を現し、順調に勝ってきた。対照的に足踏み状態が続く錦織は「この2、3年が勝負」と言っている。それは30歳という節目の年を意識しているからに他ならない。
身長が185~190センチの「ビッグ4」に比べ、178センチの錦織は体力面でも劣る。毎回タフな試合を強いられ故障も多い。「ビッグ4」に肩を並べることは到底無理でも、夢のGS制覇に残されている時間は少ない。チームのエースが地元開催の国別対抗戦に欠場するとはファンはガッカリだが、本当の理由が30歳を前にしての「焦り」なら理解もできる。