メジャー仕様意識 日ハム大谷が狙う“40発打法”の落とし穴
■確率が下がり安定性を欠く
ミートポイントが捕手寄りにあるのは、大谷の長所でもあった。ボールを体の近くまで呼び込める分、確実性は増し、中堅より左への長打も多かった。だが、ポイントを投手寄りに置けば、打球の飛距離は伸びるかもしれないが、持ち味でもある左方向への打球は減る。球を手元まで見極めない分、正確にとらえる確率も下がる。
投手としての球速アップを目的としたフォーム改造にしても同様で、歩幅を広げれば反動が付く分、球速は上がるかもしれないが、安定性に欠ける。いま以上に制球に苦しむかもしれないのだ。
実際、昨季はブルペンで新たなフォームを試したらしいが、球はとっ散らかって、とてもじゃないが実戦で使えるレベルではなかったといわれている。必要以上に球速や打球の飛距離にこだわるあまり、結果としてプラスよりマイナス部分が膨らむようでは意味がない。