投打の不安を評論家指摘…侍Jは世界一を奪還できるのか
前回の13年大会に出場している坂本(巨人)は、「実戦は5試合しかないので、少ない中でも本番のつもりで一球一球、一打席一打席を大事にしないといけない。焦りながらやっていきたい」と口にしている。それが本音だろう。
「侍ジャパンは今回、合宿期間を5日間に設定した。代表合宿では練習施設が限られるため、個々の球団で準備を進めてもらいたいこと、大半のメンバーが過去の代表戦でも一緒にプレーしているため、守備のシフトなどもこなせるだろうという判断があったそうです。もちろん、選手たちの故障リスクも軽減したいはずです」とは球界関係者だ。
■「問題は打撃」簡単に点が入らない
しかし、評論家の山崎裕之氏は、「選手たちがすでに動ける体をつくってきていることを前提とすれば、一番の不安は実戦感覚が不足していることだろう」
と、こう続けた。
「各チームの主力が集まっているとはいえ、守備、走塁の状況判断もさることながら、問題は打撃です。シーズン中でも3安打を放った翌日でさえ不安を感じるくらい。オフをまたいでのWBC開幕で、実戦から遠ざかっていることを考えれば、投手の生きたボールを打席で見て感じられる練習の方が有効です。コツコツ1点を取る野球をやるというなら、バント、エンドランなどケースごとの実戦練習を少しでも多くやっておくに越したことはない。所属チームで練習しているといっても、代表はメンバー構成が異なる。代表メンバー同士のコンビネーションは実戦で磨くのがベストでしょう」