WBC決勝トーナメントの勝敗を決める“女房役”の引き出し
WBCで決勝トーナメント進出を決めた日本代表メンバーが昨16日の夜、羽田空港を出発した。小久保監督が「非常に難しい」と位置付けた準決勝の翌日に決勝が控えるため、「投手の起用法が勝敗を分ける」ともいわれている。
1次、2次ラウンドとは選手のレベルがまったく違う。決勝トーナメントでは、30球以上投げた投手は決勝で登板することができなくなる。投手陣をうまくリードする「女房」のアタマもまた重要になる。
例えば、これまで2試合に先発登板したロッテの石川歩(28)。1次ラウンドのキューバ戦は4回1失点と好投するも、2次ラウンドのオランダ戦では3回5失点と炎上した。ロッテの正捕手で、昨季は石川とのコンビでバッテリー賞を受賞した田村龍弘(22)は、日の丸の正妻としてマスクをかぶる巨人の小林誠司(27)の配球を見て、こう感じたという。
「2試合目(オランダ戦)は特にインコースのスライダーが多すぎるなと思って見ていましたね。そもそも石川さんの場合は力で押すタイプのピッチャーじゃないので、シンカーとかスライダーばかりじゃなく、カーブも有効的に使って、緩い球も左右に広く投げ分けた方がいいんじゃないかと思いましたね」