無念休場の稀勢の里に理事親方「いい勉強」と前向き発言

公開日: 更新日:

 さまざまな取り口を覚えれば、相撲の幅は広がる。今場所は珍しく、立ち合いで右の張り差しを2日続けて見せた。8日目の碧山には通用したが、9日目の相撲巧者・栃煌山には墓穴を掘ったことで、通用する相手としない相手がいること、まだまだ右の張り差しは付け焼き刃だと確認できたはずだ。
判断ミスもいい勉強

 友綱親方(元関脇魁輝)も「稀勢の里は右から攻めることも覚えなくてはいけない。いつまでも左差し一本では厳しい。その意味では苦しんだ今場所は勉強になったはず」と話し、さらに別の収穫も挙げる。

「場所前の体調把握と管理です。回復具合を見て、自分の中では『安定した相撲を取れる』と踏んだのでしょうが、思ったようにはいかなかった。こればかりは経験しなくては分からないこと。後は、上半身の鍛え方です。稀勢の里は場所前、(左腕の故障で)下半身を重点的に鍛えていたから大丈夫だと思っていたのでしょう。しかし、上半身がついてこなかった。ケガの影響で衰えた上体の鍛え方が、甘かったと身に染みたはずです。今後の稽古への取り組み方においても、学ぶものが多かったのではないか」

 得たものを生かすも殺すも、あとは横綱次第だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…