親方衆の怒りは爆発寸前 貴乃花に「親方辞めてくれ」の声
■現役親方の解雇例は4件
では、実際に解雇はできるのか。
角界で現役親方が解雇された例は、過去に4件ある。
最初の1人は16代山響親方(元小結前乃森)。96年11月場所後に失踪し、翌年1月場所にも国技館に姿を見せず、連絡も取れなかった。
「どうも親方株取得に関するトラブルがあったらしい。家族すら連絡がつかず、捜索願も出たと聞きました。後々、公の場に出てきたが、1月場所後、解雇されました」(古株の親方)
2人目は15代時津風親方(元小結双津竜)。07年に発覚した時津風部屋の新弟子暴行死事件で、脱走した弟子に対して別の弟子たちにリンチを命令。自身も金属バットで殴っていたことが検察の調査で明らかになった。本人もこれを認めたため、暴行から4カ月後の07年10月、部屋持ち親方としては初の解雇となった。
10年の野球賭博事件では、16代大嶽親方(元関脇貴闘力)がクビに。特別調査委員会の調査に当初、「賭博なんてやっていない」とウソをついていたことなどが解雇の決め手となった。