高視聴率も赤字 国民が払うW杯放映権料600億円の高いツケ

公開日: 更新日:

「数字はいいんですけどね……」

 苦笑いを浮かべてこう言うのは、在京キー局の関係者。ロシアW杯での日本戦が軒並み高視聴率を叩き出したが、「それでも赤字ですから」というのである。

 確かに、数字はいい。日本が2点を先制しながら大逆転負けを喫した決勝トーナメントの1回戦(対ベルギー)は、深夜3時キックオフだったにもかかわらず、平均視聴率30・8%を記録(ビデオリサーチ調べ=関東地区、以下数字は同)。1次リーグも午後9時開始のコロンビア戦が48・7%、深夜0時開始のセネガル戦が30・9%、午後11時開始のポーランド戦が44・2%と高視聴率だったが、冒頭の関係者がこう続けるのだ。

「ロシア大会で日本のテレビ局が支払う放映権料は約600億円。前回ブラジル大会が400億円でしたから、200億円も値上がりました。暴騰する放映権料は、テレビ局の経営を圧迫しています。すでに2010年南ア大会から民放局は採算が取れず赤字に陥っており、今回のロシア大会からはCS局はおろか、民放のテレビ東京までが撤退する事態に追い込まれました」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…