ガッツポーズ禁止と熱中症“美談化”…球児を潰すご都合主義

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 要するに、西は高野連の考える高校球児らしさから逸脱していたというのだが、野球ファンの吉川潮氏(作家)は「あり得ない」とこう断じる。

「高校生がついつい興奮してやったことをとがめるのは、ケツの穴が小さく、セコイ大人の理屈でしかない。過度なガッツポーズがダメだというのなら、規則として明記するべき。審判に信念があるなら、試合前に両軍ベンチに対して、『私が審判を務めるときはそのような行為は許さない』と宣告すべきでしょう」

 高野連も高野連だが、同じ主催者の朝日新聞の報道も、「ご都合主義」というほかない。

■「美談ではなく欺瞞」

 甲子園は連日の猛暑で試合中に熱中症の症状を訴えて緊急処置を受ける選手が続出。スタンドでも、5日の開幕からわずか3日で118人もの高校生や観客が救護室に運び込まれた。

 朝日は、中学、高校の運動部員に向けて「熱中症、『もうダメ』と声上げよう」(7月27日朝刊=東京版)と報じる一方で、メシの種である、高校野球だけは熱中症を“美談化”しているフシがある。

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