ガッツポーズ禁止と熱中症“美談化”…球児を潰すご都合主義
ガッツポーズは高校野球の規則で禁止されているわけではない。相手ベンチに向かって挑発行為を取っているわけでもない。声を出したり、気合を前面に出したりして自分を鼓舞しなければ、こんな酷暑下でやっていられないだろう。
■「規則として明記するべき」
なぜ、西に関してはガッツポーズがダメだったのか、高野連の竹中事務局長にたずねると、こう答えた。
「ルールでは禁止されてはいませんが、マナーの問題です。高校野球の精神として相手をリスペクトすることが大事。ガッツポーズで喜びを表すというのは自然の姿ではあるものの、球審が度が過ぎると判断した。国際大会では、こうした行為はやってはいけないという『アンリトゥンルール(暗黙の了解)』があります」
――1回戦の創成館戦や岡山大会で、注意喚起したことはあったのか?
「1回戦のときはありませんが、岡山大会の決勝で審判が注意したと聞いています。試合前に注意することは考えていなかったのか? それではむしろプレッシャーをかけてしまう。試合で行為があった時点で言うのが適切ではないでしょうか」