ハム栗山監督 5回完全の杉浦交代は非情どころか危険な賭け
「なんで、あんないい投球をしてたのに杉浦を代えたの?」
「代わった投手がいきなり打たれて勝ちが消えた。杉浦がかわいそうだ」
ネット上では、チグハグな栗山采配に対する疑問の声が噴出した。
23日の楽天戦、日本ハム先発の杉浦稔大(27)が最速150キロのストレートを軸に、5回無安打9奪三振の完全投球を披露。ところが、栗山監督は1―0の六回、この杉浦に代えてバーベイトを投入すると、先頭のブラッシュに同点弾を浴び、この瞬間、杉浦の勝利投手の権利が消えた。最終的にチームは逆転負けを喫し、栗山監督は杉浦に勝ちをつけられなかったことを悔やんだ。
「続投していたらいい投球を続けていたかはさておき、栗山監督はいくらなんでも引っ張り過ぎですよ」と、さる日本ハムOBがこう続ける。
「杉浦は今季、二軍で4試合に登板し、最長3回の計9回3分の1しか投げていない。最後の二軍戦登板は16日の楽天戦で1イニングだった。いわゆるショート先発としての起用と思ったら、まさかの5イニングです。杉浦は昨年も1年以上ぶりとなった一軍復帰戦で5回無安打と好投、移籍後初勝利を挙げたが、このときは一軍登板を前倒しして、無理をさせた。実際に中盤あたりからガクンと球速が落ち、復帰2戦目で右肩に違和感が出た。その後、シーズン終盤に復帰し、CSでも先発登板したとはいえ、ヤクルト時代から右肩に不安を抱えていたことを考慮すれば、慎重に使うべきでした。今回も今後を考えたら、3回をメドにスパッと代えてもよかったのではないか」
危険極まりないと言うほかない……。