平成にメジャーの常識を覆したイチローと大谷翔平の“価値”
大谷の二番煎じを狙って、二刀流の育成に励む球団も出てきた。MLBでは、将来的な二刀流選手の増加に備えて、来季から投手、野手、DH以外に「二刀流登録」が新設される。さらに二刀流が起用しやすくなる背景もあり、ロブ・マンフレッド・コミッショナーは、これまでア・リーグのみだったDH制のナ・リーグでの採用も検討している。
「近年のメジャーはデータ野球が全盛で、ウォール街出身者ら、確率・統計や分析にたけた人材をGMに起用する球団が少なくない。監督にしても、かつてのスター選手や、一時代を築いた名将ら、いわゆるオールドスクール型の指揮官は敬遠され、データに基づいた戦術を駆使する人材が重宝されている。現在、25人のロースターの起用法は細分化され、システマチックになっているが、大谷の存在が及ぼす影響はそんなグラウンド内のことにとどまらない。DH制やベンチ入りメンバーの数など野球のシステムの問題にも及ぶでしょう」(前出の友成氏)
投打で規格外の大谷はメジャーの常識をも覆すことになる。