大腸がんと戦う虎原口の闘志とサヨナラ打までの“紆余曲折”
広島の赤松は16年オフに胃がんが発覚し、胃の半分を切除。しばらく抗がん剤治療も行い、今も一軍復帰を諦めていない。がんは寛解と判断されるまで5年かかる。原口の再起への道のりは、まだ始まったばかりなのだ。
原口は紆余曲折の野球人生を送っている。帝京高から09年ドラフト6位で阪神に入団。腰の故障により、プロ3年目の12年オフに育成選手になったが、肩を脱臼するなど、ケガに悩まされた。前任の金本監督に目をかけられ、16年に支配下選手に復帰。11本塁打を放つなどブレークしたが、翌17、18年は本人が明かしたように体調の問題もあったのか、レギュラー奪取とまではいかなかった。
度重なるケガに加え、がんに侵されても立ち上がろうとする不屈の闘志は、ファンの共感を呼んでいる。阪神は人気球団であるがゆえに、プレッシャーで縮こまってしまう選手が多いといわれるが、原口の姿から学べることはあるはずだ。