球速がアップする投手の条件 スカウトはココを見ている

公開日: 更新日:

「それなりの根拠があるなら、この段階で名前を消したって構わない。ただ、あの左腕は変化球のキレとコントロールが抜群にいい。冬場はトレーニングをしっかりやるだろうし、この時期の高校生は1カ月で球速が5キロアップするケースだって珍しくない。問題はあの左腕に球速が上がるだけの資質があるのかどうか。それを見極めるのがおまえの仕事だろう」

 やばっ、ヤブ蛇じゃねーか……そうですよねと、相づちを打つ間もなく部長がたたみかけてきた。

「投げ方が悪けりゃ球速アップは期待できねーが、そうじゃない。細身だが、体付きもいい(182センチ、75キロ)。マウンドまで走るときの身のこなしも悪くない。球速が上がる下地はあるように思う。オレだったら、地肩の強さをチェックする。球速がアップする投手の多くは地肩が強い。どうやって調べる? 遠投を見れば一発だが、キャッチボールのときにいきなり速い球を投げる投手は地肩が強い。オレはセンバツまで追いかけるべきだと思うな」

 なるほど、キャッチボールなら、学校のグラウンドに行くまでもなく試合前にチェックすることができる。まさに目からウロコ、部長から汚名返上、名誉挽回のチャンスをもらったと思ったね。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭