「僕はメンタルが」初黒星の朝乃山 ネックは体よりアタマ
前日までの覇気もなく、支度部屋では終始うつむいていた。
15日、大関とりを狙う朝乃山(25)に土がついた。立ち合いから阿炎のもろ手突きで上体を起こされると、怒涛の突っ張りに耐えきれず、押し倒された。
支度部屋では意気消沈。
「前に出られなかった。ダメな相撲でした」
と話し、「自分の持ち味を出せなかった。悔しい。明日以降? 前に出て相撲を取りたいです」と、反省ばかりが口をついた。
188センチ、177キロの体で、右差し、左上手を得意とする正統派四つ相撲の力士。前に攻めながらまわしを探るスタイルを身につけてからは、メキメキと成長している。
一方、鍛え抜かれた体に比べて、メンタルは強い方ではない。本人が常々、「僕はメンタルが弱い」と言っているのも、謙遜ではなく事実だ。
かつては連勝と連敗を繰り返すツラ相撲。7勝3敗から5連敗したことは過去2回もある。敗戦を引きずって、ずるずると黒星を重ねてしまいがちだ。