日本陸連 新国立でテストなしの“ぶっつけ本番”五輪に恐怖
力強い言葉も素直に喜べないだろう。
国際オリンピック委員会(IOC)は17日、臨時理事会を開き、バッハ会長は「大会まで4カ月以上あるこの時期に、重要な決断を下す必要はない」との声明を出し、予定通り7月開催を目指す姿勢を示した。
新型コロナウイルスの国内感染は終息しておらず、五輪の代表選考会も続々と中止や延期になっている。そんな現状に頭を抱えているのは陸連ではないか。
五輪のテスト大会となるはずだった6月の日本選手権(大阪)は本番の準備のため新国立が使えない。そこで5月5、6日に「READY STEADY TOKYO」という五輪のテストイベントが予定されている。同月10日には、セイコーゴールデングランプリも控えており、そこでも運営のテストができる。ところが現在の感染状況では、2大会とも開催されるかわからない。
関係者が言う。
「五輪のテスト大会は本番の成功に向けて、テレビ中継や会場設備、観客の動線、サブトラックから競技場までの移動などを確認。問題点があれば本番までに修正し、運営能力を高めることを目的としている。新国立が完成したのは昨年12月。それ以降、陸上大会は行われていない。5月のテスト大会とゴールデングランプリは、陸連にとって非常に重要なイベントになる。それが実施されず、7月に本番を迎えることは考えられない」