巨人エース菅野をむしばむ「最低8回は投げろ」の過酷指令
「この日は素晴らしい投球。それを考えると、前回のヤクルト戦はらしくない投球でした。調子に波があるのは、昨年苦しんだ腰痛の影響がまだ残っているのかもしれません。宮本投手コーチが先発陣に『もっと投げてくれ』と言うのはもっともです。よく100球がメドと言いますが、それは中4日で回るメジャーの話。日本は中6日ですから120~130球は投げないと。ただ、菅野は一人で背負ってしまうところがあるので、コンディションを見ながら、首脳陣がコントロールする必要はあるでしょう」
菅野は順調なら来季中に海外FA権を取得するため、今オフにもポスティングシステムを使ったメジャー挑戦を球団に直訴する可能性がある。何が何でも好成績を残し、チームを日本一に導いた上で夢を追いたいところだろう。
試合後、菅野は「(八回にベンチで)宮本さんからチーム初完封いって欲しいなと言われた。いかざるを得ないですよね」と言った。エースの強い責任感とメジャーリーガーになる夢が、30歳の肉体をむしばまないとは限らない。