著者のコラム一覧
岡邦行ルポライター

1949年、福島県南相馬市生まれ。ルポライター。第3回報知ドキュメント大賞受賞。著書に「伊勢湾台風―水害前線の村」など。3・11後は出身地・南相馬中心に原発禍の実態を取材し続けている。近著に「南相馬少年野球団」「大島鎌吉の東京オリンピック」

“オリンピックのサル”なる汚名が猿渡武嗣さんの死期早めた

公開日: 更新日:

1964年東京五輪・1968年メキシコ五輪・陸上3000メートル障害 猿渡武嗣(下)

 敗戦後の日本経済を率いてきた2大製鉄会社の八幡製鉄と富士製鉄。ライバルでありながら、さらなる経済成長を期して合併を発表(新日本製鉄発足は1970年3月)したのは、メキシコオリンピックが開催された68年の4月だった。

 オリンピックのサル――。

■八幡製鉄と富士製鉄

 80年、新日鉄東京本社から旧富士製鉄系の新日鉄室蘭に赴任した猿渡武嗣は、決して愛称ではなく、明らかに動物のモンキーにたとえられて揶揄された。陸上競技部を擁する旧八幡製鉄系の新日鉄八幡に在籍し、東京とメキシコ大会に出場したオリンピアンだったからだ。

 ちなみに猿渡が現役選手時代に在籍した新日鉄八幡には、陸上と水泳の競技部があり、いずれも日本を代表する実業団チーム。東京オリンピックには実に10人が出場していた。陸上マラソンの君原健二(8位、メキシコ銀メダル)、水泳の田中聡子(100メートル背泳ぎ4位)が代表的な選手である。対して新日鉄室蘭にはオリンピアンはいなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…