ソフトB石川柊太が5連勝 好調を支える「理論とアイドル」
理論派右腕が連勝を5に伸ばした。
16日、ソフトバンクの石川柊太(28)がオリックス戦に先発し、5回3分の2を無失点。打線の援護にも恵まれ、これで5勝負けなしだ。
育成出身ながら素材は一級品と言われていたものの、入団直後から右肩やヒジの故障に悩まされた。そんな石川を変えたのが、2017年のコウノエスポーツアカデミーでの自主トレだ。このアカデミーは東京五輪の日本代表トレーナーとして帯同が決まっていた鴻江寿治氏が主宰し、チームメートの千賀や中日の吉見らも参加。他にもソフトボールの上野由岐子や女子ゴルフの原江里菜も師事し、今年から巨人の菅野も参加した。
あるソフトバンクOBが言う。
「自主トレというと、昼間は練習、夜は和気あいあいというケースが多いが、このアカデミーはまさに塾さながら。鴻江さんの独自の理論のもと、投手なら夜通しフォームについての研究、議論を行うなど、普通の自主トレとは一線を画している。石川はその理論を自分のものとし、常にクレバーな投球を心掛けている。同じく理論派の工藤監督と話すときは、まるで専門家か研究者が話し合っているような雰囲気ですよ。工藤監督は投手を鼓舞する際、気合だ、気迫だといった言葉を使うこともあるが、こと石川には精神面のアドバイスは一切しない。それだけ信頼があるということです」