中日・大野にメジャーも触手 左腕のお値段と獲得狙う球団
「彼に興味を示しているのは、日本国内の球団だけではありません」
米在住のメジャー関係者が声を潜めてこう言った。今季、国内FA権を取得した中日のエース大野雄大(31)のことだ。
1日の広島戦で2安打完封。球団記録に並ぶ5試合連続完投勝利を挙げた。これで今季は5勝3敗、防御率2・34と抜群の投球を続けている。
その左腕を巡っては、かねて巨人、阪神などが動向を注視しているが、ここにきてメジャーの複数球団が獲得調査を行っているというのだ。冒頭の関係者がこう明かす。
「オオノに関心を示している球団がいくつかある。31歳という年齢はネックになるが、今季は彼のキャリアの中でもベストに近い状態だと聞いている。実際、速球は150キロを超え、完投能力がある上に、リリーフとしての能力も高い。特徴的なフォームで、スライダーなどの変化球は打者の手元で鋭く曲がる。おそらくメジャーの打者も彼の独特の球筋に戸惑うのではないか」
仮に大野がメジャー挑戦した場合、どれくらいの値段がつくのか。米球界に詳しいスポーツライターの友成那智氏はこう言う。
「評価は先発4~5番手クラスといったところでしょう。31歳とベテランの域に達しているため、昨オフにポスティングでメジャー挑戦したブルージェイズの山口俊(33)の2年総額1000万ドル(10・6億円)、カージナルスの韓国人左腕・金廣鉉(32)の2年800万ドル(約8・5億円)程度が予測されます。ただ、今季のメジャーのFA市場は先発の好投手が少ないため、例年よりも契約総額が上がる可能性がある。是が非でも左の先発投手が欲しい球団は、3年3000万ドル(約32億円)程度を提示するかもしれません」