急展開のインディアンスとの交渉期間は1週間足らずだった
■球団には「まだ公表しないでください」
冒頭のファン感謝デーでは小宮山悟さんや堀幸一さんはじめ、ナインに報告。瀬戸山球団社長や本多球団部部長にも「明日、アメリカに行っていいですか?」と確認をしました。というのもプロ野球選手の契約期間は2月1日から11月30日まで。その期間内に勝手に海外に行くことはできないからです。
スピード契約にさすがに球団も驚いていましたが、快く承諾してくれました。
「メディカルチェックもあるので、正式に契約が決まったわけではありません。なので、まだ公表しないでもらっていいですか?」
球団にはこう言って成田に向かったので、空港には当然、メディアもいません。なにせ日本のプロ球団からの誘いもまだない時期でしたからね。僕がインディアンスと契約するなんて誰も知らず、完全にノーマークの中、アメリカに出発しました。
思いつきのようなFA宣言から決まったメジャー移籍。でも、インディアンスとの契約は決して流されたとか、何となくではなく、それなりの理由があっての決断です。次回はそこからお話ししましょう。 (つづく)