ロッテ主力級8人が陽性 コロナ大量感染でも“逆転V”の根拠
腹が据わる井口監督
離脱した11選手に代わり、高卒2年目のドラ1外野手の藤原(20)ら二軍選手11人が昇格した。
「彼らにすれば、降って湧いたチャンス。確かに身内の不幸とはいえ、これをチャンスと思えないようなら、それはもうプロ野球選手ではない。特に大阪桐蔭出身の藤原は素質が素晴らしく、キャンプに取材に行った際は井口監督と一緒に『彼、凄いよね』と話が盛り上がりましたね。今季は一度も一軍に上がっていないので、二軍ずれを心配していたほどです。井口監督は高卒3年目の安田を4番に据えて我慢強く起用し続けるなど、腹が据わっている。ベンチワークにたけた指揮官なので、主力の離脱もカバーできるでしょう。むしろ若手が結果を出せば、チームに勢いがつく」(山崎裕之氏)
新加入のチェン(35)も、早ければ来週には一軍で先発する予定。岩下の代役に期待される。リリーフも巨人から移籍の沢村(32)の加入で厚みが増しており、六回までしのげば、七回の唐川、八回の沢村、九回の益田と計算ができるようになったことも大きい。
ちなみにライバルのソフトバンクはロッテへの警戒を緩めていない。
「もともと誰が主力かわからないチーム。何人か離脱したからといって、急にガタッとくるとは思えない。そりゃあ、ウチとしては苦手なロッテより、今季12勝9敗とまだ相性のいい3位楽天がCSに出てきてくれた方が気分的にはラクだけど、そううまくはいかないでしょう。あまり期待しすぎると、裏切られたときのショックも大きい。『最後までロッテと優勝を争う』という意識を持っていないと足をすくわれかねない」(球団スタッフ)
7日には外野手の岡(29)が保健所から濃厚接触者と判断され自宅待機となったが、試合はオリックスに勝利。井口監督が「若手にはチャンス。このチャンスを生かしたい」と話しているように、むしろ優勝に向けての好材料になる可能性もあるというのだ。