巨人桑田コーチ補佐“先発135球”指令の波紋 何人できるか?
来月は地獄のキャンプになるのか――。
桑田が斎藤、槙原と「3本柱」を形成していた頃に投手コーチを務めたOBの中村稔氏がこう言う。
「桑田が言うことはもっともです。中6日なら130~140球を投げるのは当然。桑田が現役の頃は、完投させるための練習をやりました。例えば、ブルペンで『アウトロー(外角低め)に20球』という練習は、ミットが動いたらカウントしない。文字通り、そこに行くまで投げ続ける練習です。コントロールの良い桑田でも80球は要しました。槙原なんて140~150球。そうやってスタミナをつけたものです」
そうはいっても、今の巨人に完投できる投手が何人いるか。中村氏が続ける。
「菅野くらいでしょう。昨年、高卒2年目で9勝を挙げた戸郷にしても、間隔を空けたり球数を制限したり、ケガをさせないように大事に起用されていました。否定はしませんが、温室のやり方は取っ払う必要があります。巨人の昨年の防御率はリーグトップ(3.34)だが、2点台(2.92)のソフトバンクには及ばない。菅野におんぶに抱っこの先発陣は、はっきり言って脆弱でした。桑田はキャンプインの日に愕然とするかもしれない。完投させるというなら、そのための練習が必要です」
巨人は19日、春季キャンプ一軍S班のメンバーを発表した。音を上げる投手が続出しそうである。