ハンド世界選手権8強ならずも…1次L突破はどう「快挙」か
運も味方したこの1次リーグ突破は、どう「快挙」なのか。76年モントリオール五輪から3大会連続で五輪日本代表に選ばれ、日本代表監督も務めた蒲生晴明氏は、「条件や、組み合わせも味方したかもしれませんが……」と、こう続ける。
「1勝1敗1分けですが、内容が非常に良かった。前大会の1位から8位くらいまでは実力が伯仲しており、6位だったクロアチアと引き分けるなんて、私たちの時代では考えられなかった。相撲で言うと、平幕が大関と対等に渡り合ったようなものです。しかも、終盤までリードしていましたから『勝ち』にも等しく、これは歴史的な引き分けです。カタールには2点差で敗れましたが、この国は有力な外国人選手を入れていて、かなり力がある。15年は世界選手権で準優勝しています。これまでは大差をつけられていましたが、ここまで肉薄できたのは、日本のレベルが大幅に上がっている証拠です」
■次戦は23日、前大会王者のデンマークと
日本代表を率いるのは17年に監督に就任したダグル・シグルドソン氏(47)。アイスランド出身で、現役時代はアテネ五輪に出場。日本の湧永製薬でも約4年間プレーした。引退後は監督として各国を渡り、14年から約2年半ドイツで代表監督を務め、15年に世界最優秀監督に選ばれている。16年リオ五輪ではドイツを銅メダルに導いた名将だ。