結局巨人の菅野「プライドの高さ」はマイナスにならない

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 獲得できなかった腹いせか、率直な感想なのかは分からない。

 ただ、菅野智之(31=巨人)の争奪戦に加わりながら獲得に至らなかったナ・リーグ球団のスカウトの口調からは、落胆と絶望が感じられた。

「彼(菅野)の要求は我々の提示した金額とかなりの開きがあった。それに今年、32歳になる彼と4年以上の契約を結ぶのは難しかった」

 だとすれば、菅野はメジャー球団に対して、4年以上の大型契約を要求していたことになる。

 そして、このスカウトは「ずいぶんとプライドの高い選手だね。ひょっとしたら彼は自分の力を過信しているのかもしれない」と続けた。

 わたしに電話をかけてきたこのスカウトは、なにも菅野を誹謗中傷しているわけではない。

 メジャーで選手の実力を評価する唯一の指標は契約内容だ。少しでも高額で長期にわたる契約を勝ち取ることは、選手のステータスでもある。日本にはカネに固執することをよしとしない風潮があるようだが、米国で控えめなスタンスはむしろマイナスになる。これはもう、文化の違いとしか言いようがない。

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