規則をくぐり抜けることに悩むよりマラソンの精神をつなげ
男が女子トイレに入っていいのだろうか。ダメと書いてなければいいのか。緊急なら構わないのか――そんなことが頭をよぎった。関西最大の国際イベント「大阪国際女子マラソン」は延々と男子の助力を見せつける、さながら記録会だった。
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女性アスリートの桧舞台なのに、テレビ画面に映るのは汗を流す男たちの姿ばかり。15周の周回コースで、川内優輝ら男子ペースメーカーを3人投入して日本記録を狙ったが、五輪代表の一山麻緒は大会新記録、前田穂南も自己記録更新に終わった。
女子のレースでの男子のペースメーカーは時流に反する掟破りでマラソン大国とは思えない光景だった。日本陸連の瀬古利彦マラソンリーダーは「男が女のペースメーカーをやってどこが悪いのか。海外ではどこでもやっている」と開き直るが、日本のリーダーとして失格のミスリードだ。