大阪国際はゴール直前までPM先導…記録は無効ではないのか
合点がいかない人は多いだろう。
東京五輪のマラソン代表はすでに決定。14日行われる名古屋ウィメンズマラソン(バンテリンドームナゴヤ発着)も注目は記録だけだ。最速のペースメーカー(PM)は、1キロ3分20秒(ゴールは2時間20分39秒設定)を刻み、招待選手の松田瑞生(25)が持つ、2時間21分47秒(日本歴代7位)の更新を狙う。東京五輪代表の鈴木亜由子(29)は左脚外側大腿二頭筋腱の炎症で欠場する。
記録といえば、1月の大阪国際女子マラソンでは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大阪市の長居公園内を約15周(1周2・8キロ)するコースに変更された。周回コースでの実施は大会史上初めて。アップダウンがないコースで日本記録の更新が期待されたが、優勝した東京五輪代表の一山麻緒(23)は2時間21分11秒の大会記録をマークしただけ。野口みずきの持つ日本記録(2時間19分12秒=2005年ベルリン)を破ることはできなかった。
このレースには川内優輝をはじめ6人の男子ランナーがPMとなった。五輪代表の一山と前田穂南(24)という実力者には声をかけ、ときにはマンツーマンで記録を狙わせたが、PMは30キロでストップせず、ゴールとなる競技場の入り口まで並走(川内は再び走り出しゴールした)。ここまでくると、競技規則144条「競技者への助力」に触れることにならないのか。