有名無実で問われる大関の存在意義 いまだ揃って安泰なし

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 まさに番付の形骸化とはいえ、大関が“張り子の虎”となっているのは今に始まったことではない。貴景勝以前の大関優勝となれば、2017年1月場所の稀勢の里(現荒磯親方)まで遡る必要がある。

「特に朝乃山正代は場所前の10番、20番の稽古で、やったつもりになっている。朝乃山は部屋に関取がおらず、コロナ禍もあって出稽古に行けないのは同情します。それでも幕下と20番程度では、稽古したうちに入らない」(ある親方)

 大関昇進の条件は「三役で3場所33勝が目安」と上がりにくく、「負け越してもカド番で挽回できる」ので下がりにくい。なるのは難しくても、なってしまえば安閑としやすい地位が今の体たらくを招いているとすれば、いっそ両方の条件を取り払って上がりやすく下がりやすい地位にした方がよいのではないか――。

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