松山Vがプロ野球にも波紋 大物に「巨人より米国」加速必至
これからの巨人は、ポスティングを使ったメジャー移籍を認めることがあるというのだが、今村社長が言うように、松山の快挙は、メジャー志向がある若い世代の世界挑戦を後押しする可能性がある。さる球界関係者がこう言う。
「例えば広島の4番・鈴木誠也(26)です。順調なら来季2022年中に国内FA権を取る。メジャーでのプレーに興味を持ち、米球界挑戦の夢を語ったことはあるが、元新体操日本代表の愛理夫人とともに東京出身。誠也は過去に出演したテレビ番組で、巨人ファンだったことを明かしたこともある。侍ジャパンの主砲でもあるし、巨人がずっと待ち望んでいる大物だけに争奪戦は必至。16年オフにDeNAから巨人にFA移籍した山口俊(現ジャイアンツ)にしても、当時からメジャー志向があり、ポスティング移籍の可能性を探ったが、この時は巨人移籍を決断した。結局、19年に最多勝を獲得してメジャーに挑戦している。誠也の場合はもちろん、広島に残留する可能性はあるが、メジャーか巨人か、というトップ選手が、これからは迷わず世界を目指すことになるのではないか」
さらなる野球人口の減少、日本球界の「空洞化」の加速、そして大物選手の「巨人へFA移籍」という選択肢の消滅――。松山の果たした歴史的快挙は野球界にも小さくない影響を与える。