広島・栗林の恩師2人が語る素顔「気配りできる野球小僧」
「例えば下半身強化のランニングで自分のメニューをこなした後でも、まだ走っている子に付き合っていた。そうした気配り、目配りができる子なんです。ウチでは主に『3番・遊撃』。たまに練習試合で投げるくらいでしたが、今思い出せばプロ入り後の投球を彷彿させることもあった。1-0でウチがリードしていたある試合。九回に先発が無死満塁にしてしまった。そこで栗林が遊撃からマウンドに向かい、3者連続三振です。本格的に投手に転向したのは愛知黎明高校2年のとき。新チームになって投手が足りなくなり、愛知黎明高の田中監督と話し合ったことがある。私が『投手ならいるじゃないですか。栗林、いけますよ』と言ったら、田中監督も『自分もそう思っていた』と」
父の秀樹さんが言う。
「本当に良吏は周囲に恵まれた。恩師もそうですが、仲間もみんないい子ばかり。今の良吏があるのは、そうした周りの人たちの影響も大きいと思っています」