社会人は不作どころか凶作…日本選手権の隠れた逸材を探せ
オレはいま、神戸で社会人野球の日本選手権を見ている。
今年の社会人は不作を通り越して凶作。広島の栗林(トヨタ自動車)や阪神の伊藤(JR東日本)がいた昨年と比べてもチェックすべき選手は少ないなんて言われてるから、さっさと球場を引き揚げてサウナにでも行こうと思ってたら、スマホが鳴った。東京にいる部長からだ。
まるで自分の行動パターンが見透かされているようで気持ち悪かったけど、とりあえず電話に出るといきなり、「どうだった、社会人選手は?」って聞いてきたんだ。
部長はおそらく三菱自動車倉敷オーシャンズの広畑敦也の評価を聞きたいに違いない。担当スカウトいわく「球団によっては1位指名もある」って右腕が2日の日本新薬戦に先発。7回3分の2を7安打3失点、8奪三振で負け投手になったからだ。
「広畑でしょ? ストレートは150キロ出てましたし、まあまあじゃないスか。1位でいく球団もあるんじゃないスかね」なんてテキトーに答えたら、「そんなことは言われなくても分かるって。そうじゃなくて、掘り出し物はいなかったかって聞いてる」と。