レスリングフリースタイル乙黒兄弟 東京五輪では揃って表彰台の可能性
東京五輪レスリングフリースタイル65キロ級代表の乙黒拓斗(22=自衛隊体育学校)が6日、オンライン会見し、実力、話題性とも女子だけに注目が集まる現状に、「出るからには金メダルを目指す。男子もアピールしたい」と、2012年ロンドン五輪同66キロ級の米満達弘以来の金メダル取りを目標に掲げた。
乙黒は18年世界選手権(ブダペスト)で優勝。日本勢による19歳10カ月での世界制覇は、高田裕司(現・山梨学院大学総監督)の20歳6カ月を抜いて史上最年少記録を更新した。自身が「猫よりも素早い」と形容するアクロバチックな動きを武器に一躍、東京五輪の金メダル候補に浮上した。
東京大会では、いずれも金メダル候補の柔道の阿部きょうだい、同じレスリングの川井姉妹が有名だ。男子では乙黒兄弟による同時表彰台の可能性も十分にある。
乙黒の兄・圭祐(24=自衛隊体育学校)は19年全日本選手権フリースタイル74キロ級を制し、世界選手権5位の奥井真生をプレーオフで破って同階級の東京五輪代表を勝ち取った。弟に比べて実績は乏しいものの、国際大会での経験が豊富なこともあり、上位進出を期待されている。
レスリング最終日の8月7日に行われる弟の65キロ級決勝(兄の74キロ級決勝は同6日)では目標と公言する兄弟での金メダル獲得を実現できるか。