セバスチャン・コー会長「東京にお返ししたい」世陸開催の本気度…選手に“命懸けレース”また強要?
手放しで喜べない。世界陸連のセバスチャン・コー会長は東京五輪最終日の8日に会見を行い、東京で世界選手権を開催する意向を示した。
コロナ禍という厳しい条件の中で東京五輪を開催したことに「お返しがしたい」という。「コロナ感染が終息し、再び観戦を楽しめる状況になれば、東京に戻ってきたい。この施設(国立競技場)を使い、人々が見損ねたものをお目にかけたい」そうだ。
これが社交辞令でないことは一連の発言からもわかる。コー会長は昨年10月、国立競技場を視察した際、当時の森喜朗五輪組織委員会会長に、五輪後には国立で世界選手権を開くことを提案した。
「コー会長は1991年の世界陸上東京大会の成功を高く評価している。国内では07年にも大阪で行われたが、過去17回の開催で3回目という国はない。『91年東京大会は今までで一番素晴らしい大会』とまで言っている。本気ですよ」(陸連関係者)
東京五輪は無観客で寂しい思いをした陸上関係者にとっては、コー会長の発言は「朗報」だろうが、問題は開催時期だ。