渋野日向子の今季2勝目もライブで見られず…TVから女子ツアー中継が消える日
【樋口久子・三菱電機レディスゴルフ】最終日
最終日は渋野日向子(22)が最終18番パー5でバーディーを決めて、3パットボギーのペ・ソンウ(27)に並んでプレーオフに突入。18番で行われた1ホール目に、残り220ヤードをスプーンでピン3メートルに2オンさせた渋野がイーグルパットを沈めて今季2勝目を挙げた。
「プレーオフまで進めるとは思っていなかった。チャンスを生かすことができてよかった。(会場の)パー5は飛ばせば2オンできる。気持ちを集中してガンガンいけた」(渋野)
劇的なフィニッシュだったが、テレビはネット速報で結果がわかった後の録画中継だった。3週前に渋野が勝った「スタンレーレディス」は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の肝いりで始まった有料ネット配信だけで、テレビ中継がなかった。そして今回はライブがウリの有料ネット配信がなかった。
テレビ中継とネット配信をJLPGAはなぜうまくコントロールできないのか?
「ここ数年、女子ツアーは主催者やテレビ局が持っていた放映権の帰属を巡ってもめていましたが、さきごろJLPGAが主催者と合意し、来季の公認ツアー競技からJLPGAに帰属することが決まった。抵抗していたテレビ局、主催者の完敗です。ただ、JLPGAの強引なやり方に反発がくすぶっています。協会側は“話し合いはすでに十分に行われ、10月中に放映権の帰属を認めないのなら、来季は公認しない。新たなスポンサーを探す”と、一方的にテレビ局や主催者に脅しをかけた。主催者側はプロアマ大会が主な目的ですから、試合がなくなったら困る。譲歩するしかなかった。しかし、両者の間に遺恨が残ったのは確かです」(ツアー関係者)