大谷翔平の肉体はエンゼルスのフロントにぶっ壊される可能性もあった
投げて9勝、打って46本塁打。ベーブ・ルース以来の本格的な二刀流選手としてア・リーグMVPを獲得したエンゼルスの大谷翔平(27)。
帰国後の会見で、今季に関して「ケガも続いてましたし、去年もあまりいいシーズンとは言えなかったので、これから先、多くのチャンスをもらえる立場ではないなというのが(昨年までとは)大きく違うところ」と話したように、今季結果が出なければ投打のどちらかを召し上げられる可能性もあった。窮鼠猫を噛むというか、火事場のばか力というか、追い詰められた状況で臨んだ結果が好成績につながったようだが、
「エンゼルスのフロントが今季、昨シーズンまであった登板日前後の休日を召し上げたのは、使い倒しても構わないというくらいの強い気持ちがあったからですよ」
と、現地特派員のひとりがこう言った。
「昨年までの3年間は4勝3敗。投手としてのチームへの貢献度はゼロに等しい。来季まで2年10億円弱の契約は、メジャーの平均年俸に毛が生えた程度。仮にフル回転させたことで壊れてしまうようなら、それはそれで仕方がないという判断が働いたといいます。本格的な二刀流として注目されながら、昨年までは“投げられる打者”程度の成績しか残せなかったわけですから」
二刀流の練習量は他の選手の倍。ただでさえ負担が大きいのに、休みまで返上させられたのだから、その肉体は壊れる可能性まであったというのだ。大きな負荷をハネ返すどころか、MVPまで獲得したのは、もちろん努力のたまものだ。