<18>高木美帆は惜しくも銀…五輪のメダルが人生を変えた話

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 北京五輪が始まった。私は解説者としてテレビ局をハシゴする毎日を送っている。スピードスケートは高木美帆選手(27)が1500メートルで銀メダル。目標である金には0.44秒の差があった。ラスト1周、今まで崩れていなかった姿勢が珍しく浮き上がり、氷に力を伝えられなくなった。フィギュアスケートの羽生結弦選手が「氷に嫌われちゃった」と言っていたが、高木選手も同様、氷とのタイミングがズレた。本人も気づいていたと思う。頂点を狙っていただけに、悔しさは計り知れないだろう。

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 多くのメダリストを出してきた日本だが、スピードスケートはまだまだ「マイナースポーツ」といわれる。その半面、4年に1度の五輪ではとても注目される。今がまさにそのときだ。

 高木選手のようにメダルの色もそうだが、五輪でメダルを取ることで、その選手の人生を大きく変える。私の場合、初出場の1994年リレハンメル五輪から4年後の長野五輪だった。2年前にJOC(日本オリンピック委員会)から“内定”をもらったうえでの出場で、確実にメダルを取らないといけない雰囲気に包まれていた。

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