IOCが「五輪休戦決議」違反のロシアを非難するバカバカしさ

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■「薬物汚染国」の個人参加を認めたIOC

 好戦的なロシアを「平和の祭典」の開催地に選んだのがIOCなら、国家ぐるみのドーピングやデータ改ざんが明らかになった「薬物汚染国」の選手を、個人として参加を認めたのもIOCだ。今回の北京大会では、フィギュアのワリエワ(15、ロシア・オリンピック委員会)のドーピング違反で大会は大混乱に陥った。IOCの責任も免れないだろう。

 今大会開催国の中国も、以前から人権軽視を指摘され、新型コロナウイルスに対する初期対応の遅れが大惨事を引き起こしたともいわれている。女子テニス選手が政府元高官のセクハラ疑惑を告発すれば即座に情報統制。真実を明らかにせず世界中から叩かれると、IOCのバッハ会長が助っ人となり、独裁国家の神輿に乗って疑惑解消に全面協力した。

 ウクライナの国民を地獄へ落とすロシアは、36年夏季五輪の招致を検討しているというのも悪い冗談だが、五輪招致の先細りが予想される中、IOCにとっては大歓迎だろう。表向きのロシア非難などバカバカしい限りだ。

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