メジャー関係者はみな、ロッテ佐々木朗希が故障しないかと危惧している
メジャー関係者の間でも、パーフェクトを含む17回連続の完全投球をやった佐々木朗希(20=ロッテ)は大きな話題になっている。
日本にいる情報提供者やフロント幹部はもちろん、元同僚や環太平洋担当スカウトらも、かつて佐々木朗を生で見たことのあるわたしに電話をかけてきた。
メジャーは佐々木朗が高校生のときから追い掛けている。そのうちの数球団は実際に岩手の大船渡高まで足を運んで調査した。それもこれも彼がとてつもない潜在能力の持ち主だからで、プロ3年目に才能が一気に開花した。
もっとも、彼は昨年まで、わずか11試合にしか投げていない。完全試合を達成したのは14試合目だ。メジャー球団はこれから定期的に佐々木朗をチェックしていくが、彼が海を渡るのはまだまだ先とみている。
■肩は致命傷
さて、わたしに電話をかけてきたフロントや同僚がそろって心配していたのは彼の肩肘への負担の大きさだ。平均球速が160キロ近いストレートを投げる能力の高さを評価する一方で、「あれだけの速球を投げればただでさえ肩肘に負担がかかる。肘の靱帯を修復するトミー・ジョン手術は速球派投手の宿命ともいえるが、肩を壊してしまったら致命傷になりかねない」と。わたしも同意見だ。サイ・ヤング賞を2度受賞するなど、かつてツインズやメッツで活躍した左腕のヨハン・サンタナも左肩を痛めてから精彩を欠いた。