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藤田信之日本実業団陸上競技連合顧問

1940年10月、京都府出身。洛北高卒業、京都市職員を経て68年ユニチカ陸上部コーチ、72年監督就任。86年ワコール初代監督、99年グローバリー初代監督、2005年シスメックス初代監督、11年同陸上部顧問退任。現在、日本実業団陸上競技連合顧問。

真木和の失敗から、野口みずきが五輪メダルを狙うのに「十分な時間」が欲しかった

公開日: 更新日:

 レースで完走するのは無理だと思ったが、出場したら初マラソンで2時間27分32秒の好タイムで勝って代表になった。この時の走りを見て、真木に憧れてワコールに入ってきたのが野口みずきだ。

 私はマラソンを走った選手には、疲労回復とリフレッシュのために1カ月程度はフリージョグだけで過ごさせた。しかし、2、3週間を過ぎる頃には選手自らがトレーニングをしたいと申し出ることが多かった。7月に五輪を控えていた真木は名古屋が終わってから本番まで4カ月半と時間がなく、リフレッシュ期間と故障の治療が十分にできないままの出場となり、12位に終わった。

■時期、気温を考え大阪へ

 野口がアテネ五輪で結果を残すには十分な準備時間が欲しい。1年前の世界陸上パリ大会でメダルを取り、代表になるのがベストだった。それには、前年11月の東京、03年1月の大阪、3月名古屋の3レースのいずれかで優勝しなければならない。11月の東京は気温が大きく振れる。前述したように3月の名古屋は8月の世陸まで時間がない。1月の大阪は寒いが気温は安定しているし、最も強い外国選手が来る。優勝のインパクトが大きい。

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